水道料金がぜんぜん違う件について

4月に福島市にある今の分譲マンションに引っ越してから、上下水道料金が管理費といっしょに請求されるようになった。区分所有建物にはいくつか住んだことがあるが、この方式は初めてだ。聞いたときはへえーと思ったが、福島ではわりと普通らしい。

その料金、最初は大して気に留めていなかったが、先月の明細をよくよく見ると、「水道料6,346円」とある。

ちょっとまて。2ヶ月に一度の請求と言っても、ひと月3千円以上かかっているのか?

それまで住んでいた二本松市の水道料金は、ひと月決まって1,350円だった。東京に住んでたときだって、ほぼ定額の1,870円。おひとりさまの水の使用量などたかが知れていて、いくら使っても節約しても同じ「最低料金」なのだと勝手に思っていた。これを機会にちょっと調べてみると、あらまあ、実は最低料金などというものはないらしい。

水道事業は、自治体の一般会計とは別で受益者負担・独立採算制なんだそうだ。これも恥ずかしながら東京にいるときは知らなかった。だって、「うちは井戸水使ってるから水道料金払ってない」という人は周りにいなかったし。(今はいる)

受益者負担・独立採算なのであれば、加入してる世帯数とか、どこから水を引っ張ってくるかとかで料金が結構変わってくるのは、ある意味当然、というか仕方ないんだろう。おひとりさまサイズの場合(13㎜口径、10㎥以下)だと、二本松市二本松地区では基本料金が950円、水量料金が65.88円/㎥。対する福島市は、同1250円、84円/㎥。ざっと3割増しである。ついでに東京都水道局のホームページも見てみると23区ではなんと同860円、22円/㎥。

東京ってこんなに安かったのか・・・ こういうとき人が多いっていいね、と思ってしまうが、二本松市(5万5千)と福島市(29万)の人口を比べれば、必ずしも加入者数が多いほど安いということでもなさそうだ。

福島市に引っ越して住まいの面積が多少大きくなり、バスタブも若干大きくなった。友人を招けるようになって宴会が増え、使用水量も多少は増えたんであろうが、この値上がり具合は想定外であった。

といっても福島市だけが全国で突出して高いわけではないらしい。あらためて、「生活ガイド」という比較サイトで見てみると、安い方から数えて1146市町村中1097位。やっぱりかなり高い方ではあるが、上には上がある。これまで何回も引っ越ししてきたが、ずっと23区内だったから気づかなかっただけで、住む地域によって水道料金こんなに違うんだと、50年以上生きてきて初めて知った。住民税率の差など、これに比べれば微々たるものである。

この水道料金しかり、冬場の暖房費しかり、車にかかる経費もしかり。地方は東京に比べて生活コストが安いというのは、必ずしも正しくないのだ。