人口を増やすには

久しぶりに夜の居酒屋で酒を飲んだ。場所は浪江町で、この日は泊り。ライター仲間のYさんが誘ってくれて、かつ宿まで送迎してくれるというので、心置きなく日本酒をいただく。

△この日の宿。ここは浪江町役場勤務時代から何回か来たが、こうなってみると隔世の感。

カウンターでちびちびやりながら会話を楽しむのはやっぱりいいね。その数日前にも友人と久しぶりにオンライン飲みして、それはそれで楽しかったが、やっぱりリアルっていいよね。

といっても、悲しいかな、もうあんまり量は飲めないので、その晩は冷酒一杯でおしまいにしちゃったけど。

居酒屋は客にお酒を飲んでもらってなんぼの商売だ。コロナになって宴会が減り、外飲みが減り、夜営業する飲食店はほんとに大変だと思う。都会で大変なら、地方はもっと厳しい。公共交通が貧弱(=みな車移動だから飲めない)なだけでなく、高齢世帯が多いとランチはまだしも夜に外食しようという需要自体が少ない。

そもそも夜間人口が圧倒的に少ない場所で、夜営業するというのは相当な勇気がいると思う。私が住む県庁所在地、人口28万の福島市ですら、ここ2年で夜営業をやめた店は多いのではなかろうか。(うちの近所のカフェも夜10時まで営業しててそれなりに便利だったのだが、今では6時に閉まる。)

市街地の避難指示が5年半前に解除された浪江町、現在の居住人口は1900人。

この居酒屋さんは、そんな浪江で夜営業する数少ない店のひとつだ。店主が避難先から戻ってきて店を再開したのは4年前。それでも最初の1年半はかなり景気がよくて、膨大な量の「復興」関連事業を請け負う企業の宴席が連日のように入っていたという。それがなくなったのは、まずはコロナのせいではあろうが、おそらくそれだけではないのだろう。町内では、帰還困難区域の除染や家屋解体などがまだ続いているらしく、昼間はたくさんの作業員が働いているようだった。でも、こういう事業もいずれは終わる。

△宿の外壁に埋め込まれた、大堀相馬焼の陶板アート。

カウンターに座ってそんな店主の話に相槌を打っていたら、逆に質問された。「この地域の人口を増やす一番早い方法はなんだと思う?」

「原発再稼働ですか」

「そう、それがこの地域の現実だよ。イチエフは無理でもニエフを再稼働させるだけで町ひとつぶん人口が増える」

だよね。浪江町に原発は立地していないが、隣町にあったイチエフで働く人たちの衣食住関連需要は大きかった。原発事故被災地をフロンティアと呼んで、いくら移住して起業する若者を呼び込んだり育成したりしても、所詮数は知れてるもんね。ただでさえ日本は電気足りないんだしね。メガソーラーだっていっぱいつくったけど、ソーラーパネル並べても雇用は増えないもんね……

でもね、でもね、でも……

続きはまた頭を整理してから。

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