夏よ来い、桃よ実れ

先週、facebookの「過去の思い出」のおかげで、1年前の今頃はクールシェアと称して近所で昼間から冷酒を飲んでいたことが判明した。既にそれほど暑かったのだろう。もう梅雨は明けていたのかしらん。なのに今年の福島市は昨日までずっと雨模様。最高気温は20度そこそこで、肌寒いくらいの気候が続いていた。今日は久しぶりに晴れ間がのぞき、厚手の洗濯物をめいっぱい干したところである。

それにしても九州の豪雨の状況は大変だ。福島でも大被害が出た去年の台風19号で初めて片付けボランティアを経験した身としては、いま被災地ではどれほど人手が欲しいだろうかと思うと胸が痛いが、距離もありコロナもあり、駆けつけるのは無理だ。できる限りの寄付で許してもらうしかない。

福島では今回の長雨で人的被害はまだ出ていないが、これだけ低温日照不足が続くと心配なのは農作物だ。自分は農家でなくても、福島市民は今の時期、おらが代表的特産品である「桃」の生育状況にはとても敏感である。お中元・お使いものとして桃を予約注文している人も多いのだ。自然のものだからいくら人間ががんばっても不作の年は不作なのだが、生産地の状況を知らない消費者には通じない。いくらなんでもこの週明けには、太陽ギラギラ高温多湿、冷酒がおいしい日本の夏が来てほしいのだが・・・。

通販やお使いもの需要だけでなく、現地でもぎたてを食べる「くだもの狩り」も一部の観光農園では大きな収入源で、これも今般のコロナでかなり影響を受けている。6月ひと月の短期決戦であるサクランボ狩りは、県外客がほぼゼロのなか、福島市の観光協会が市民向けのキャンペーンを打って多少は挽回できたようだが、いまからがシーズンの桃狩りはどうなるか。今般のGOTOキャンペーンを巡るドサクサも、首都圏から観光客を迎える側としては複雑な心境だろう。

ついでに感想を言えば、新型コロナに対する反応を原発事故の放射能に対する反応と同列視する向きもあるが、この比較はよほど丁寧にやらないと誤解を招くのではないか。放射能は人から人へ感染しないが(正確には放射性物質が洋服などにくっついて移動することはある)ウィルスは感染するという違いは明確なので、その意味では、あのとき「放射能がうつる」といって福島から来た人が差別を受けたことと、いま無症状も含めたコロナ感染者が多い東京から来る人を避けることは、「同じ」ではないはずだ。ただ、「まだわからないことが多く専門家の間でも意見が分かれるもの」に対する一般人の反応が、いずれの方向にも過剰に振れがちな状況は似ているなあと思う。なるべく多様な情報を収集して自分の頭で考えるしかない。

そんなwithコロナ時代、オンライン飲み会にもそこそこ慣れたが、どうも飲酒量が多くなるという副作用があるようだ。同じ「帰る心配をしなくていい」飲み会でも、友人と温泉宿でゆっくり杯を酌み交わすほうが、心身の健康にとっては絶対いいに決まっている(とオバサンは思う)。

温泉、くだもの狩り、絶景ドライブ。オンラインでは体験できない͡͡コト消費が全面復活する日が早く来ることを祈るばかりだ。

(写真は今月初めに行った楢葉町の居酒屋にて。やっぱりお酒は対面がよい。)