しんじ君がまた入院した。こないだ車検を通したばかりなのに、今度はミッションオイルが漏れているというので、なんとかしてくれと車屋さんに預けてある。年末に一度ぶつけられてしまったのは仕方ないが、その前にも給油ハッチがあかなくなったり、マフラーが折れたりして、この2年間そこそこ入院代がかかっている。ミニマリズムのしんじ君は私の身の丈に合った大のお気に入りで、次の車検まではぜひ乗りたいと思っていたが、今回の故障はそろそろ買い替え時のサインかもしれない。当初の想定外の福島移住、次は長く乗るつもりでもう少し自動車らしい自動車にすべきか…
そう思って周りの車を改めて観察してみると、このあたりはハイブリッド車がなんだかとても多いように思う。ハイブリッドっていつの間にそんなに普及したのかと、自検協さんのサイトに載ってる統計(保有台数)から計算してみると、2015年3月末現在で全国のハイブリッド車の普及率は…
あら?5.8パーセント?乗用車に限っても7.7パーセント?それでもこの数年で倍増してるみたいだが、案外少ない。しかし私の感覚では、福島県内(少なくとも私がウロウロしている中通り地方)では絶対にもっと高いと思う。都道府県別のデータが見つからないので正確なところはわからないが、感覚的には2~3割はハイブリッドが走ってる気がする。
もし福島県のハイブリッド普及率が他県より本当に高いとすれば、おそらくそれは東日本大震災と原発事故を経験したからじゃないかと思う。当時、被災地はどこもガソリンが品薄になった話、特に原発被災地ではいろんな物資の搬入が途絶えてしまった話、みなさんは記憶しているだろうか。車社会では、ガソリンがなくては動けない。逃げられない。モノが運べない。まさに「いのちの水」なのだ。(もちろん東京など大都市圏でも、ガソリンがなければ少なくとも末端への物流は途絶えるから、長引けば死活問題なのは同じだが。)
当時ガソリンが枯渇したのは、緊急避難を余儀なくされた原発至近の地域だけではない。先月私が引っ越してきた福島市でも、わずかな量を買うため徹夜でスタンドに並んだという話を聞く。そういう経験をした福島では、少ないガソリンでたくさん走るハイブリッド車の普及率が全国平均より高くてもおかしくないんじゃないかな。普通の車でも、メーターが半分を切ったらすぐに給油する習慣になったという人は多いし、ポリ容器に入れた少量のガソリンを常に積んで走っているという人も、実際にいる。
ちなみに、電気自動車となるとハイブリッドよりもさらに普及率は低い(3桁少ない)が、それでも震災後の5年間で実に376倍(2010年3月末141台→2015年3月末52,600台)になっている(上述のサイトより)。これからの時代、やっぱり2代目しんじ君はガソリンレスかしら?
しかし引越しでなにかと物入りなところ、短期経済的には初代にもう少しがんばってもらいたいのだが…(写真は2年前、私のもとに来たばかりのしんじ君)
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